1998 EAST−WEST DRIVIN’
9月15日(水)雨蛙ってすごいね!!

 インプレッサで日本縦断の旅に出た。
 生暖かい風が吹いていた。9月に入ったというのに夏本番のような暑さが続く。そんな薄曇りの敬老の日、お昼のテレビは台風の接近を告げていた。予定では16日に旅に出る予定だったが急遽その晩の出発に切り替える事とした。少し早めに準備を済ませて20:00函館発東日本フェリーで発つつもりで家を出た。

 観光シーズンもオフにさしかかるこの時期ではフェリーも予約無しで大丈夫なはず、とターミナルへ足を運ぶと、なんとキャンセル待ちだという。一便前の船では積み残しの客が出ているのだそうだ。合格発表を待つ受験生のような心境で待つ間、携帯電話にかけてきた友人2人が見送りに来てくれたのだが、ニヤニヤと面白半分の様子。船は出航時間を過ぎても船首が閉まる気配がない。そんな中キャンセル待ちが当選しあわてて乗船、友人達に手を振られながらの出航となった。

 船内では同じ区画に座ったライダーの青年と話し込む。辺りは仮眠を取る乗客で静まり返っている中、地元の話や車の話が弾む。共に今夜は夜を通して東京まで走り抜く身、互いの安全を確認し、小雨の中下船した。時刻は24:00。

 青森からは深夜の水田地帯を急ぎ目に走る。雨のお陰でカエルが合唱している上道路で飛び跳ねていて一匹も轢かずになどは走れない。こんな条件で走るのは初めてだし、やっぱり気持ちいいものではない。国道7号から282号のルートで盛岡、これが岩手方面への最短距離となるが、碇ヶ関村から先の小坂峠越えは地元の人間でも難所らしい。碇ヶ関から282号に入った途端狭くなった道幅は1.5車線程度だろうか、時刻は1時を回り対向する車も少ない。心細くなるような闇と雨。時よりやって来る大型トラックは高速料金を節約するのだろうか、狭い坂道をそれなりのスピードで下ってくる。カーブもきつく道路標示も少ない。雨にハンドルを取られながら峠を越え、岩手県に入ったところで眠気がやってきた。2:30、路肩に車を寄せ眠りにつく。

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